キャリアという言葉の意味についてまとめています。

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▶ キャリアとは?

キャリアという言葉は、携帯電話サービスを提供している携帯会社を指して使われることが多いかと思います。

しかし本来は、固定電話も含めた電気通信事業者全般を指して使われる呼称です。

日本語でキャリアという言葉には、職務経歴を指すときにも使われますが、その場合のスペルは「career」で、通信事業者を指す場合には、「carrier」というスペルが用いられます。

「carrier」を直訳すると、運搬人、媒介者などの意味があるようです。

通信事業者はある意味、音声情報や文字情報などを運んでいるわけですので、このように呼ばれているのかもしれません。

▶ 電気通信事業者の分類

電気通信事業者とひとくちに言っても、その範囲は広いです。

NTTグループやKDDIグループ、ソフトバンクグループなどをはじめ、電力系事業者、ケーブルテレビ事業者、鉄道系事業者、インターネットプロバイダ、テレビ・新聞社、警備会社など多岐にわたっています。

以前は、電気通信事業者には大きく第一種電気通信事業者と第二種電気通信事業者という分類がありました。

  • 第一種電気通信事業者・・・自ら電気通信回線設備を設置して、電気通信サービスを提供する事業者で管轄省庁の許可が必要。
  • 第二種電気通信事業者・・・他の電気通信事業者の回線設備を借りるなどしてネットワークを構築し、電気通信サービスを提供する事業者で、登録または届出制。

当時のNTTやKDDIなどの電話会社は、自前で設備を設置していますので、前者に該当し、前者から回線設備などを借りているインターネットプロバイダなどが後者に該当します。

しかし、2004(平成16)年に改正電気通信事業法が施工され、回線設備の有無を基準に分類していた第一種と第二種という分類方法は廃止されました。

それと同時に、事業への参入手続きが登録制または届出制に移行したため、現在では届出電気通信事業者と登録電気通信事業者という分類があります。

届出電気通信事業者

旧第一種電気通信事業者の一部と旧第二種電気通信事業者のすべてがこれに該当し、以下の要件を満たす事業者です。

  • ①電気通信回線設備を設置する事業者のうち、端末系伝送路設備が一つの市町村の区域に留まること、または中継系伝送路設備が一つの都道府県の区域に留まる事業者。
  • ②電気通信回線設備を設置しない事業者

登録電気通信事業者

旧第一種電気通信事業者の一部が該当し、以下の要件を満たす事業者です。

  • 上記届出電気通信事業者の①の要件を超える電気通信回線設備を設置して電気通信事業を営む事業者

上記届出電気通信事業者の①の要件を超える電気通信回線設備を設置して電気通信事業を営む事業者届出通信通信事業者は、設備を設置しないプロバイダなどの事業者や設備を設置しても設備が一つの地域に留まることが要件ですので、例えば電力系の事業者などがこれに該当するものと思われます。

また登録電気通信事業者は、①の要件を超える、つまり設備が一つの地域に留まらない事業者ですので、全国規模で携帯電話や加入電話サービスを提供しているNTTやKDDI、ソフトバンクなどがこれに該当するものと思われます。

2014年7月現在、登録電気通信事業者は321、届出電気通信事業者は16,088、合計16,409の電気通信事業者が存在します。